「華氏451度」で思う考えない時代の恐ろしさ

本・読書

本を持っていることが罪になったらどうしますか。

世界から本がなくなったらどうしますか。?

娯楽がなくなる?

勉強できなくなる?

それだけではありません。

人は考えることをやめてしまうのです。

この記事の内容

  • 華氏451度について
  • 現代と重ねることで感じる怖さ

現役講師として医療事務・診療情報管理士・ビジネス系検定の資格対策授業を行っているすずきです。

年間130冊以上本を読んでいる読書好きでもあります。

kindle端末を購入してから電子書籍での読書も増え、

毎日楽しく読書をしています。

空想だけではなく、現実にも起こっているのでは?

そんな怖さを感じた「華氏451度」(レイ・ブラッドベリ著)を今回はご紹介します。

レイ・ブラッドベリとは

未来

レイ・ブラッドベリはアメリカの小説家です。

「SFの抒情詩人」と呼ばれ、

代表作には今回ご紹介する「華氏451度」、「火星年代記」などがあります。

著作活動を続け2012年に91歳で亡くなっています。

「華氏451度」は1953年に書かれたSF小説。

映画化もされている作品となっています。

華氏451度のあらすじ

焚書

本の所持、読書が禁じられた架空の世界でファイアマンと呼ばれる職業に就くモンターグが主人公。

ファイアマンは本を燃やす仕事。

本を所持している情報が入ると現場に赴き本を全て燃やす。

その温度から華氏451度というタイトルがとられている。

人々は複数のテレビから受動的に情報を受け取り、

意味のない会話を繰り返す。

同じ家に住む妻とはいつ出会ったかすらも思い出せない。

ある日、隣の家に越してきた少女に出会ったことでモンターグは自分の仕事や社会・本について疑問を抱き始める。

華氏451度に見る「読書」とは

読書

主人公モンターグは本が禁じられている社会を生きています。

しかし、「本」には「何か」があると感じてそれを知ろうとしはじめるのです。

「きみに必要なのは本ではない。かつて本の中にあったものだ。」

出典:華氏451度[新訳版] ハヤカワ文庫SF レイ・ブラッドベリ著 伊藤典夫翻訳

本そのものではなく、

その中にあったものが必要だという一文。

本の中にある本質が重要であると当たり前に思われるようなことが記載されています。

本が禁じられた社会では当たり前のような事実が「わからないこと」なのです。

書物は大量なものを蓄えてく容器の一つの形と表されています。

必要なものは、

1.情報の本質

2.1を消化するための時間

3.1と2から学んだことにもとづいて行動を起こすための正当な理由

本の中の情報の本質を見てそれについて考える。

それを行動にうつす。

本書では本は政治的に禁止されているのではないというところもポイントです。

人々が自ら本を手放していったとされています。

現代でも本離れは現実としてあり、

月に1冊も読まないという人が47%以上いるそうです。

1953年に既にこんな社会が予見されていたと思うとゾッとします。

華氏451度の恐ろしさ

読書

この作品で描かれた社会では「考えること」をしなくなっています。

人々はテレビから情報を与えられ続け、

それについて考えることはない。

やがて記憶力も低下していき、

感情も乏しくなっていきます。

幸せなふりをしている毎日。

本を読まなくなり、

テレビや動画サイトを延々と見ているだけになった先にはこんな未来が待っている。

これは非現実的でしょうか?

そんな社会の片鱗はもう見えていませんか?

まとめ

読書

「華氏451度」(レイ・ブラッドベリ著)はSF小説とはいえ、

現代に重なる部分もあります。

1953年に既に予見されていたのか!?と思ってしまいます。

考えることをやめてしまう恐ろしさ。

ゾッとしながらも夢中で読み進めてしまいました。

この本を読むことで、

考えるとは何か。

考える意味とは何か。

そもそも意味って何なのか。

そんな疑問を投げかけるきっかけになります。

最後に、

印象に残った一文を。

「ずっと昔、本を手に持っていた時代でさえ、われわれは本から得たものをまともに利用してはいなかった。」

出典:華氏451度[新訳版] ハヤカワ文庫SF レイ・ブラッドベリ著 伊藤典夫翻訳

じっくり読みたい1冊です。


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